majerca’s blog

日本全国の障害者施設で作られた雑貨だけを集めたセレクトショップ「マジェルカ」のブログ

welfare trade

welfare trade =ウェルフェアトレード



マジェルカもwelfare trade shop と謳っております。



また、最近少しずつですがこの言葉を見かける事も増えてきました。



福祉という意味の「ウェルフェア」と、「フェアトレード」を掛け合わせた造語です。

フェアトレードのつづりは正しくはfair tradeですが)



フェアトレードは今ではかなり浸透しているので皆さんご存知でしょうが、簡単にいえば

特に生産者にとって不当に安くであったり、または強制的な労働の元で買い叩く搾取といった

不公正ではないフェアな取引きやその上での商品をいいますよね。

安く仕入れて販売する事で自分たちだけ利鞘を稼ぐ、とか安く買う事で自分たちだけ得をする。

その陰で生まれている不幸には無関心ってのはエゴじゃぁないですかって話です。

また、そんな物作りの現場を軽んじて、将来どうすんのって話かと。

チョコレートやコーヒーなどが有名ですが今では雑貨を始め随分と多くの商品を目にするよう

になりました。

そして大概が日本国内ではなく海外の発展途上国現地生産者を保護したり支援する内容。



フェアトレード自体の話はこの位にして、ではウェルフェアトレードとは、というと、

このフェアトレードの考え方を福祉施設のモノ作りに当てはめたモノです。



障害者の作ったモノだから安くなければならないってのは誰が決めたんですか?

実際に価値があると感じられるモノであればそれに対する正当な対価を払って手にするのが

筋じゃぁないですか?

それでいて働いた障害者の手にするお金が月に一万数千円でいいっておかしくないですか?



ここで一つのエピソード。。。

マジェルカで仕入れたある商品。

なかなかクオリティも高く素敵でお客様にもうけそう。

しかし施設さんから提示された価格が安すぎる。

そのまま仕入れ高く売っても良いのですが、それでは当店のコンセプトに反する。

「安すぎませんか?」とアタシ

 「はい、原価は上がっているけど十年前からお値段据え置きです。」と先方

「値段上げたら?」

 「でも値上げするとお客様から文句が来ます。」

「お客さんって誰?マジェルカのお客さんならもっと高く買ってくれるよ。」

 「バザーや、施設に来て買ってくれる関係者の方です。」



ちょっと面白いのは、「障害者の為に」という意識をきっと持ってか、持ってるつもりか、

わざわざバザー等に来る方が、そのモノの価値を認めず安い買い物したいだけかもしれない

という点。

「私は障害者の支援の為に買い物するの♡」っていうんならむしろご祝儀で大枚はたけ

ってのは大袈裟かもしれませんが、逆にマジェルカに来る方はそういう方が作った物とは知らず

に来られる方も多いし、中には「安い!」って怒られる事もある。



とはいえこの場合、ちと面倒なのは買う側、仕入れる側の問題だけではありません。

彼らの商品を一般の方が買える機会ってのはそうは多くありません。てか少ない。

(作るのに関わる人達はなんだか山ほどいるのにこれもおかしな話ではあるのですが・・・)

そうするとむしろ問題は売る側、作る側の問題の方。

っていっても障害者の方(特に施設の)は自分たちだけで判断し行動出来ない場合が殆ど

だから周りの支援する立場の人達。



別に月一万数千円(これは平均だから、数千円しかもらってないって方が多いかな)利用者に

払ってればいいんだから無理して売る事ないよね。

(安い方が売るの楽ですから。)

自分たちはそこ頑張らなくても月々十数万から数十万円プラス社会保険ももらえるし、とか

施設の運営自体は補助金でまかなわれていて商品の売り上げとか関係ないしってのが一つ。

これは作る側、施設さんの側ですね。



もう一つは、彼らのモノって安く仕入れられるから障害者施設のモノを仕入れてるって場合。

しかも社会貢献してまっせと謳える。

これは仕入れて販売する立場。

でも、ウチもやっているけれど、安いかもしれないが他の雑貨に比べて利益とれない商材だから

これはあまりないのかも。

ただ、フェアトレードというのは、そのモノやサービスから生まれる価値を、作る立場、仕入れて売る立場、

買う立場の誰かが不当に損をして代わりに違う誰かが不当に得をするのではなく、その価値を公正に

分け合う事だと思っているので一応welfare trade shop を標榜しているウチでは、仕入れ先の施設さんが

提示する価格以上の価値があると思えるモノは仕入れ先の施設さんにもその旨伝えて還元しています。



施設さんが安く出す、じゃなくて出せる背景には、利用者の工賃を上げなくてもいいという考え

と、元は税金からなる各種資源を使える事からだと私は考えています。

だから、マジェルカが、安いモノを単純に「安くてラッキー♡」なんて仕入れてしまってはマジェルカ

自体が色んな方面に対して後ろめたくならなければならないと思っています。



実際はウェルフェアトレードといっても今はまだまだ全然フェアにはほど遠いです。

障害ある方の工賃もまだまだ上がっていないし、ウチも上に言った様な感じでこれ自体はそんなに利益が

出せない。

さて、作る側のそれぞれの立場、仕入れて売る立場、買う立場、その生み出す価値を皆が公正に分け合えて

共存出来るようになるのはいつでしょうか。

そして分け合う価値を大きくする為にもそれぞれの立場が協力して一つ一つの価値を最大限に発揮出来る様

に努力しなければなりません。



マジェルカはその中の一つの役割を担うつもりでいます。

ただし一部分です。

全てはできません。