majerca’s blog

日本全国の障害者施設で作られた雑貨だけを集めたセレクトショップ「マジェルカ」のブログ

東北訪問ご報告1

 遅ればせながらですが今日は先週行ってきた東北訪問の様子を。

さて、何故ワタクシが東北に行ってきたかというおさらいですが、障害のある方々の
創作活動を支援するNPOエイブル・アート・ジャパンさんからセミナーの講師として
宮城に呼んで頂いたのでした。
セミナーの日程としては2日間。
初日はスタディツアーとして、東日本大震災被災という過酷な現実と向き合わなければ
ならなかった中であらためて「生きる事」「働く事」を強く見つめ直して活動している
事業所さんや、実際に被災の爪痕が今でも生々しく残っている地を巡るバスツアー。
そして2日目が仙台市内の会場で行われるセミナーという流れでした。
ちなみにこんなセミナーです。
(※もう終了しているセミナーですので申込みは出来ません)
私が話すのは2日目のセミナーだったのですが、せっかくの機会なので参加者に紛れて初日の
スタディツアーに参加してきました。
仙台駅に集合してまず最初に向かったのは野菜ビュッフェレストラン「六丁目農園」です。
いきなり昼食かよ!と思われるかもしれませんがここは障害者が働くレストランなのです。
仙台市内からは決してアクセスが良いわけでも、周りに集客が見込める商業施設があるわけ
でもないのに予約がなかなか取れないほどの人気が高いレストランだそうです。
色々省略して到着。
おしゃれな感じです。
ここは本店ですが、つい最近では市内のあるホテルの中に新店もオープンしたそう。
まずは運営する株式会社アップルファーム代表の渡部さまからご挨拶。
そうなんです、ここは株式会社が運営する福祉事業所という事になります。
後ろのキッチンではスタッフとして障害のある方が働いています。
挨拶の後はさっそく料理とサービスを味わって下さいという事で、お腹を空かした参加者の
皆さんが動き出しました。
写っているのは店内のごく一部で、全体はかなり広いです。
そして料理は60種ほど!
こんな感じや
こんな感じ。
他にもまだまだあります。
これらを障害をもったスタッフ達が作っています。
料理がどんどん無くなっていくんですが、次から次に「石窯ピザが焼き上がりました~っ」
とか「鶏の○○焼きが出来上がりました~っ」とか言いながらスタッフが運んできます。
ゴメンナサイ<(_ _)>
こんな私の食いさし見たかないでしょうが、写真撮るより食べる方に完全に意識が行っちゃったもんで・・・
なめこがデカいです(@_@;)
結局3回おかわりしました。
取りに行くたびに新しいモノがあるもんで・・・
我々ツアー客が占めていた以外にも結構な席数はあるのですが、実際にこの間も一般の
お客様が続々と来られてまして、予約なしの方をお断りしているシーンもありました。
食材には安心・安全なモノを使い、一つ一つ丁寧に調理しています。
手間ひま掛けられた食材を使って手間ひま掛けて美味しく調理された料理を出されている
という事です。
なんと店内には水耕栽培のブースがあります。
まさかここで全ての食材を栽培している訳では無いでしょうが、自分達が扱っているモノや
サービスの付加価値となる背景をお客様に見せる、また、お客様自身がそのモノやサービス
から受ける価値を高める方法としては面白いですよね。
本当は全メニューを制覇したかったんですが、目的はそれではありません。
それに明日のセミナーの前に講師の私が意地汚い本性をさらけ出してしまってはうまくない
と思ったので残念ながらほどほどにしておきました・・・
さて、食事もサービスも堪能した後で渡部代表から色々なお話を伺いました。
元々障害者を雇用した事業をやろうという思いを持っていたわけではなく、飲食業を展開
されていたバリバリのやり手(ご自分ではおっしゃっていませんよ、もちろん)でしたが
とあるきっかけでこのような事業を始めようと思われたそうです。
面白いのは、福祉関係の方達からは「障害の事をきちんと理解もしていない癖に障害者を
こき使ってる」みたいな批判もあったそう。
かたやビジネス界の方達からは「もっと客も入れて営業時間も延ばせば…」という声が
あるそうです。
それに関しては、渡部さん自体、障害の事はそんなに良くはわかっていないといいながら
一貫して強調されていたのは「働く事で、最初は出来なかったり失敗してもだんだんと出来る
様になり失敗も減っていく。それは我々健常者と同じ事。」というようなお話をして下さい
ました。
仕事として一つの事しか無ければ、それが出来なければ能力が無い、出来ない、となって
しまうけれど、色んな仕事があれば、これも何度もおっしゃっていましたが適材適所の
働き方が出来る場と仕事内容をマッチングさせる事も可能という事。
レストランという形態がその一つだったいう事だそうです。
重要なのは、それらの事を決して頭だけではなく現場で彼ら障害者を見ながら身をもって
解っていらっしゃるという事ではないでしょうか。
それから、一方でビジネスとしてもっと規模を大きく拡げていく事は彼ら障害者の働く場
づくりというこのビジネスモデルに反するという事です。
そのふたつを両立させるバランスというのかサイズ感覚とでもいうのでしょうか。
想像するになかなか難しい部分だと思います。
それを見事に成し遂げて形にしているモデルとしては相当バランスのいい一つなのでは
ないでしょうか。
又、色々なお話の中で出た「障害者の強みを生かす」という言葉。
「そうっ‼それっ‼」と思わず心の中で手を打って叫んでしまいました。
「強みって何?意味わかんない。障害者に強みなんて何もあるわけないじゃん」と
いうのは福祉の外の一般の世界では関わり方次第では当然あるのはわかりますが、
それはあくまでもある一定の関わり方の中での話で、そこを外して全てにおいて何も
強みが無いという話はありえません。
と私は思っています。
まぁいないとは思いますが、もし福祉関係の方で彼らには何も無いと言い切る人がいたら
明日その仕事辞めて下さいね♪
この六丁目農園では野菜の下ごしらえを“手切り”でやっています。
機械を使わずに家と同じように人の手で包丁を使って切っています。
(手刀ではありませんから。念の為)
それなりの規模のレストランです。生産性やコストといった面で効率に重きを置けば
当然機械を使ってもおかしくありません。
でも障害者の働く場ですから機械を導入なんかせずに彼らの仕事を作らなければなりません。
そう、作らなければなりません・・・
でも、でもですよ。
機械を使わずに彼らに手で切らせるという手法は同じでも、
「機械入れて一気に処理して作り置きしておいた方が楽だからホントは無駄なんだけど
彼らに仕事を作ってあげなきゃならないから機械使わないんです。エヘヘ」
というヒトと
「機械入れて切りゃ早いなんてわかってるよ。でも手でその都度切った方が新鮮で美味しいし
味も見た目も機械とは違った家庭料理のような優しい風合いになるからその方が喜ばれるんだよ。そしてウチはそんな違いの分かる人相手に商売してんだよ。」
っていうヒトがいたら私は後者とお友達になりたいです。
これってマジェルカで関わっている雑貨という製品でも全く同じことが考えられます。
ちなみに渡部さんがこんな汚いべらんめぇ口調でしゃべったわけじゃありませんからね。
いたってジェントルマンな方ですから誤解されない様に。
そして鋭いアナタはお気づきかと思いますが事業主や側面で彼らと関わるスタッフ側の、
わざわざ仕事を作ってあげるというスタンスと彼らを強みと捉えるスタンスは雲泥の差です。
そして働くメンバーの成長や喜びは?
その答えは明らかではないでしょうか?
渡部さんの話でもう一つ皆さんにお伝えしたいのは、
「教えても出来なかった場合に悪いのは障害のある彼らではなく、スタッフの教え方が
悪いから。」という言葉。
ちょっとスタッフさんに酷な気がする方もいるかもしれませんが、いうなれば色んな面で
一筋縄でいかない彼らを出来るだけストレス無く求める目的を遂行してもらうというスキル
を磨いたスタッフさんの人材マネジメント能力はとてつもなく高くなるとも思いませんか?
そう言う意味では障害者施設で働くスタッフさん達ってもしかしてスゴイのかも!?(@_@;)
私とはやってる仕事のスケールも、そしてたぶん人間のスケールも全く違いますが
色んな箇所で共感出来る渡部代表のお話でした。
私ももう少し頑張ろうと思い、なんか勝手に鼻息荒くして店を出た見学となったのでした。
(あ!この方は私でも渡部さんでもありません。念の為)
え~と、昨日まで行っていた関西の様子も早くお伝えしたいので、この六丁目農園さん
の後のスタディツアーの様子から翌日のセミナー、そして翌々日の施設訪問の様子まで
を一気に今回の記事で書き上げようと無謀にも思っていたのですがちょっとスタミナが
切れてしまいました(>_<)
そして明後日から二日間は富山に行く事に・・・
そしてそしてこの後の宮城訪問報告の中でも触れるつもりでしたがこの際ちょっと順序を
飛ばしてご案内。
今のマジェルカの様子もご紹介しないといけないですからね。
ただ今西荻窪マジェルカにて、仙台の「アトリエソキウス」さんの製品が入荷しました。
仙台で見つけた新しい取引施設さんです。
陶製のブローチやペンダント、髪留めやマグネットなどなど。
東京に帰る前に大雪の中で訪問して注文してきたモノが届きました♪
色々あって素敵です。
そしても一つの新入荷。
渋谷区にある「みどり工房」さんで作ってくれました。
マトリョーシカとキノコです♪
大きさは小指の先ほどの可愛い七宝焼きのブローチですよ。
スタッフさんと実際に製作活動に関わっている利用者さんが一緒にマジェルカに来て
下さって、そこであーでもないこーでもない(ってなんだ!?)って話す中で作って
もらいました。
入荷数は少な目ですのでお早目に!
※お知らせ:大変申し訳ありませんが、出張などで来週の1/28(月)1/29(火)は連休に。
      そして2/1(金)もお休みとさせて頂きます。