majerca’s blog

日本全国の障害者施設で作られた雑貨だけを集めたセレクトショップ「マジェルカ」のブログ

うらやすガラス幸房

先日の岡山行の続きです。

 
さあ、いよいよ社会福祉法人浦安荘に向かいます。

向かう車の中で新開さんから色々なお話を伺います。

 

浦安荘は精神障害者の方々の支援施設で、元々は近くにあった病院を出た後に社会に出ることが

困難な方々の為の中間施設として設立されたそうです。

敷地内には生活施設もあり、約90名もの方が生活していて、そこからガラス幸房に来る人、他所の

施設に通う方などいらっしゃいます。

新開さんは精神保険福祉士の肩書きもお持ちで、ガラスを吹いていない時にはこちらの施設で利用者さんのケアにあたっていらっしゃるという事です。

 

ここガラス幸房にはおよそ10名の利用者の方が通って作業をされています。

 

作業時間は9時から11時。短いようにも感じますが

生産力を上げ、利益を出して工賃アップを目指す事よりも、利用者さんの心のケアとしての機能を

重視しています。

実際に、病気の症状が出て不安定だった方も、こちらで日々の作業を行う事によって落ち着いた

状態を保てているという事です。

基本的には本人の意向を重視して、ガラスを吹きたい人は吹き、そうでない方は自分に合った作業

を行います。

それでも、ひとつのモノを作るには、一人だけでなく各工程で他の人の手を必要としますから各人

の持ち場は何となく出来上がる様です。

「チームワークでモノづくりをしているんですよ」と新開さん。

 

さぁいよいよ工房内へ!モノづくりの現場に来ると無性にワクワクする私です。

下がガラスの炉です。1200度の高温!夏には室内温度が50度を超える時もあるとの事

炉が横に3つ並びその中には坩堝(るつぼ)が納まっていて、一つは透明、一つは青色を、

そして残りの一つで他の色を数箇月おきに製作しているそうです。

この坩堝、定期的に新しいものに交換しないといけないそうで、工房の表には廃坩堝が並んでいて

欲しい人にはお譲りしているそう。

マジェルカにも下さい!

中には溶けたガラスが溜まっていて綺麗!

送って下さるというので傘立てに使います。

 

 

吹いてますね。吸ってるんじゃありませんよ・・・

 

中々二枚目のこの方がマジェルカでも人気の丸い花瓶(ガラス幸房さんでは「乙女」と名付けて

います)を作ってくださっています。

新しい色味の乙女の製作をお願いしてきました!

   

 

息を合わせた共同作業、まさにチームワークです。

 

この型に棹の先の熱いガラスを入れる加減で様々な形や紋様を作ります。

 

目を移すと工房内の棚には色とりどり、様々な形のガラス作品が所狭しと並んでいます。

 

またしてもテンションが上がりまくって笑われてます・・・

マジェルカではある程度決まった形の製品しか仕入れなかったので、こんなにも色々な作品を

作られているとは正直思っていませんでした。

実際に作る現場や工程を見たり、作って下さる方とお会いしたりする事と併せて、現場に行く

醍醐味です。ここでも面白そうなモノを色々と仕入れさせて頂きましたのでみなさんお楽しみに!

 

吹きガラスだけでなくこちらではとんぼ玉も作っています。

こんな可愛いものも仕入れてみました

 

とても歓迎して頂きましたが、最後に「どうやってうちを知ったんですか?」と不思議そうに

尋ねられました。

 

障がいのある方が手がける様々なモノを集めた店を作ろうと考えた際に、単なる施設製品という

だけでなく、それらの多くが持っている手仕事品としての魅力にも注目しました。

そして、もともと手仕事品に関心が強い私は民芸品にも興味があって、その中の倉敷ガラスと

いわれるモノも愛して、使用もしています。

手仕事品の店、それを括る部分を施設製品と決めた時にも、そんな温かみあるガラス製品を

どうにか並べたいという思いを持っていました。

でも、施設で吹きガラスを作っているところなんて一体あるのか…と思いながらも片っ端から

調べます。

そしてうらやすガラス幸房さんを見つけた時には大喜びです!

まさに見つけた!という感じでした。

ドキドキしながらも早速電話とメールでこちらの紹介とお願いをしました。うちのような小さな

小売店、しかも東京に卸す事は殆どやられていないので少し戸惑われていらっしゃったのを覚えて

います。確かに反対の立場なら胡散臭そうだと思います。

実際今回お会いしてお話すると、「最初は怪しいと思いました・・・」とのこと()

 

そんなこんなで晴れてうらやす荘さんのガラスがマジェルカに並ぶ事になったのでした。

確かにそれこそ倉敷ガラスの様にその道ウン十年の熟練の職人さんが作る精巧さにはかない

ません。

ガラス幸房さんんもそこは「不細工かわいい」とあえて言ってますが、そこを魅力だと感じて下さる

方の手に渡れば嬉しいと思います。

そしてもう一つ、それらを作る事それ自体が救いになっている方々がいらっしゃるという事、

そしてそれらの方々がこんなにも魅力あるモノを作っているという事を知って頂ければ

尚嬉しく思います。

是非マジェルカに置いてあるモノを通して作り手を感じて下さい。

 

最後に、マジェルカでもうらやすガラス幸房さんのガラスの特注品のオーダーを受けさせて

頂ける事になりました。

技術的に出来る範囲はありますし、高い精度を求められると無理ですが、特注でこんなものを

作って欲しいという方がいらっしゃれば一点からでもご相談にのりますので、是非お店の方まで

ご連絡下さい。

うらやすガラス幸房さんHP http://www17.ocn.ne.jp/~uryss/glass/top.html

ブログ面白いですよ(´▽`)